ノコギリヤシで育毛が期待できるわけ

ノコギリヤシは漢方でも使われている?

ノコギリヤシは北米や中南米に自生するヤシ科の植物で、赤黒い果実が採取できますが、この果実が男性の前立腺肥大や排尿障害、薄毛の改善に効果があるとされ、近年サプリメントとしても注目されている健康成分です。現地先住民であるインディアンやヨーロッパ大陸では古くからその果実を使った民間療法が確立されてきました。

また、ノコギリヤシは漢方薬としても古くから使われてきました。漢方薬の世界でも同様に果実を煎じてお茶にしたり、粉末にして摂取します。漢方医学では前立腺肥大は「腎虚(じんきょ)」の状態とされています。腎とは腎臓、膀胱、生殖器、胃腸の広い範囲のことで、これらの機能を正常に保つエネルギーが弱っている状態と捉えられています。

前立腺肥大は加齢によって起こります。治療法は緩和療法で症状の進行を食い止めるのみで、完治させるのは難しい病気です。西洋医学での完治が難しい病気なので、漢方療法を上手く取り入れて症状の緩和だけでなく、前立腺の問題だけでなく全身をよい状態にコントロールすることによって症状の進行を抑える、状態を上向きにする、といった方向で活用するのがよいでしょう。

前立腺肥大に用いられる漢方薬には体質によっていくつかのグループに分けられます。やせ型で胃腸虚弱の場合は「八味地黄丸」や「牛車腎気丸」、中肉中背で胃腸の機能は普通の場合は「猪苓湯」や「桂枝茯苓丸」、がっちりとした筋肉質タイプで胃腸も強いタイプの場合は「桃核承気湯」「竜胆瀉肝湯」がそれぞれ処方されることが多いです。男性向けのイメージですが、ノコギリヤシは女性にもおすすめです。